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比較地点は潮汐表予報地点、潮汐表予報値7.3ノット、漂流ブイの流速7.47ノット、撮影時の流速7.70ノット
流速比=7.70/7.47
=1.030
と報告されている。

 

2.1.3 考察

 

以上の比較検証の結果、水路部のモデルは主流域において流速がやや弱くなっているが、流向はまずまずと思慮される。部分的に相違が大きくなっているところは既存観測データの少ない海域(西水道の南側および東水道)であるため調和定数分布図にこの影響が生じたものと考えられる。特に、東水道のような屈曲した海域ではデータの見直しをする必要がある。
一方、両報告書を比較してみると、横断分布の形状は若干海域も違うが相対的にみると中水道は比較的良好と思われるが、西水道のオコラ埼(馬島)の西方域において主流域の流速の強弱に相違があり横断分布の形状が異なっている。しかしながら、カンネノ鼻(馬島)の西方域の横断分布図では両者の分布形状はよく類似している。

 

2.1.4 航空写真の解析によって得られたデータの特徴

 

航空写真を利用したベクトル解析法による流況調査では、面的に広い範囲の流況を把握することができる。また、撮影された写真の分解の限界まで密な流れの情報を得ることができる等の利点を持つ反面、連続した時系列としてのデータを得ることが困難である。また、撮影、図化等の各段階で誤差を生ずる恐れがあるなどの欠点がある。したがって、撮影図化による流況調査では、何らかの方法によってその成果の妥当性を検証する必要がある。(報告書から抜粋)

 

 

 

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